話を切り出すのは難しい

割と面白い話を持ってても、それを使う場面を見つけられずにずっと自分の中にしまわざるを得ない話って、誰にでもある気がします。

僕だったらそうですね。今から11年前に、高校のアメリカ研修旅行の中に、ホームステイが組み込まれてたんです。で、そこでホストファミリーの方と一緒に映画館に行って、そこで観た映画が"X-MEN"だったんです。もちろん英語はわかりません。わからないなりにも、本場アメリカの映画館の空気というのは非常に楽しいものでした。まあでも結局言葉が全然わからないので、僕はほとんど最後までウルヴァリンを悪役だと思ってました。

あ、いかん、自分でもどこに笑いどころがあったのかさっぱりわからない。一応ウルヴァリンのくだりが笑いどころのつもりだったんだけど、こんな話を突然したらお前自慢したいのかと思われてもしょうがない。

じゃあ、せっかくだからとっておきの面白い話をしましょう。

僕が入社したときに、研修がありまして、で、いろんな方に仕事を教わったんですが、60近いと思われるベテランさんもいらっしゃっったんです。で、その方の机を何気なく見たら、なんか、超サイヤ人とかの絵が描かれたドラゴンボールの消しゴムがあったんですね。その小学生じみた道具とベテランのおじさんとのギャップが面白くて思わず噴き出しそうになったんです。まあ実際にその方がそれを使ってるのかは定かではありませんが。
で、それから1年くらいたって、ある機会があってまたその方の机を見たんですが、以前見たときとほとんど変わらない状態でドラゴンボールの消しゴムが乗ってたんです。もうね、噴き出すのをこらえるので精一杯でした。そんな不釣り合いな感じのアイテムを大事にとっておいているのが、もうおかしくておかしくてしょうがなかったんです。ぼくはばくしょうしかけたのです…

この話をするたびに僕は笑いそうになるんだが、うちの嫁さんぐらいしか話す相手がいない。