ピアノがうまい人の動画を見ながら、もしピアノを自在に弾けたら、世界が違って見えただろうなと思う。いろんな曲をメロディに乗せて具現化できるというのは、いったいどんな気分なんだろうと考える。さぞかし気持ちいいだろうなと僕は思うのだが、ピアノを弾いてる人からすれば何か違うのかもしれない。
ここでまたふと考える。僕はピアノを弾くことで何を求めているんだろうと。純粋にピアノを弾くことの楽しさなのか、それともそれを聴く人たちから得られる称賛や名声なのか。
きれいごとなしに本音で言えば、僕は後者を求めているんだろうと思う。でもきっとそんな気持ちでは、僕が得たいと思っている称賛や名声は得られないんだろうと思う。なんとなく。
僕がピアノを自在に弾けるようになった時には、今までと全く違うものを求めているのか、みんな俺の演奏を聴いてるぜヒャッハーとなっているのか、もしかしたらピアノが嫌いでしょうがなくなってるのか、そればかりは実際なってみないとわからない。
鳥になって空を飛びたいと思うのは、僕らが人間なんだからであって、鳥にとってみれば空を飛ぶなんてどうってことないことなのだ。きっとなんだって、自分にないものを持っている人に憧れている間が一番楽しいのだ。人生ってはかない。
