書き続ける理由

僕が日記を書き続けている理由は、「とりあえずどんな日でも日記は書く」という前提を作りたいからである。
空白の日があると、この日はいったい何があったのかと考えてしまい、特に何も思い出せないと、後で「なんでもいいから書いとけばよかったな」と後悔先に立たずなことになってしまう。
日記は、その日になんらかの心境をもって書いたという、その生モノ感が大事なのだ、と僕は思う。同じような日々に見えて、毎日、人は微妙に気分や心持が違うはず。毎日毎日似たり寄ったりな内容の日記に見えたとしても、やはり「その日」に書いたというライブ感は、毎日書かなければ生まれないのだ。いくらあとで空白の日を埋めようと、その日のことを思い出して日記をでっちあげたとしても、それはしょせん嘘っぱちだ。
毎日日記を書くなんてことをする必要性はまったくないし、僕はある種の強迫観念に駆られているのだと思う。僕は、自分で思っている以上に自分がいたことの証明を残したがっているようだ。
つまりは、僕は生き証人になりたがっているのである。何年何月何日がそのうち後世まで語り継がれる日になった時、僕は何を考え生きていたのか、それを残したいのである。