ダブルデートから得たもの

岡山からの帰りに名古屋に寄ったのは、リニア・鉄道館に行くのが主目的だったんだけど、嫁さんのお友達(愛知在住)にお会いするのも目的だったのだ。僕らより5歳年下で、嫁さんにとっては妹のような存在で、僕らと同じくちょっとオタクの気がある。だがとてもかわいらしく、人懐こく、とても印象の良いお嬢さんだった。嫁さんとお友達がオタクトークに花を咲かせてる間、僕はちょいちょい横やりを入れていたが、基本的に借りてきた猫のようにあまりしゃべらずにいた。その日は別れ、また次の日に会うことになった。
翌日。なんとお友達が彼氏さん(お友達と同い年)を連れてくることになった。嫁さんは人生初のダブルデートだ!とテンションが上がってた。お友達の彼氏さんもとても人当たりのいい方で大変気に入った。そしてやはりオタクさんだった。僕はとても安心した。観光するところもないし、カラオケに行ってとても楽しい時間を過ごした。


若い人と接するのは、とても刺激になることだった。エネルギーと希望に溢れてて、元気を分けてもらった気がする。
僕は自分を顧みた。そして僕は思った。僕は自分の好きなことにすら真剣になってないなと。
僕は自称オタクだという嫁さんのパートナーとして、その役目を果たせているだろうか?確かに嫁さんの趣味に対しては僕は我ながら非常に寛容だと思う。だが、正直なところ、あまり関心を寄せてないだけで、放任している部分が大きいかもしれない。僕はオタクを名乗る資格はない!オタクになる覚悟が足りてない!オタクになることに対してどこか羞恥心を持っている!それが証拠に、僕はあるひとつのジャンルについてお友達や彼氏さんとずっと語り合う自信がない。僕は、自分なりに納得のいくところまで掘り下げたいのだ。
僕がなぜそこまでできないのを自分なりに考えてみた。それは2つある。


1.財力がない
2.情熱(若さ)がない


オタクというのは金のかかる業界だ。情報を集めだすと、キリがない。その世界からの引き際とは、自分は果してその世界にそこまで財力を注ぐ必要があるのかとふと考えてしまうときであり、金が愛を食ってしまう瞬間である。
それを忘れさせ、自らを後押ししてくれるのが、一種の盲目的な情熱であり、若さである。僕は、お友達とその彼氏さんの若さが羨ましくて仕方がない。決して彼らをバカにしているわけじゃない。本当に彼らの情熱がまぶしくて、憧れるのだ。
だが社会人になってしまった以上、金のことはどうしても念頭に置かざるを得ない。だから僕は、彼らの情熱の5倍は発揮しないと追いつけないだろう。その先には、金の問題がはるか後方に遠のくような素晴らしい世界が待っているに違いない。情熱さえあれば、すべてが解決する、そんな気がするのだ。いつもながらの精神論だが、そもそもオタクの世界なんて精神論でしか語れないんじゃないのか?