食事メモ 2013/1/19

朝 ポテロング
昼 チャルメラ(醤油味)、餃子
夜 牛肉と野菜の煮込み(四川風すき焼き)、卵とトマトのオムレツ
今夜の料理はなかなか僕にとって思い入れがありまして・・・。レシピは、陳建一さんの本に載っているんだけど、僕が大学生のとき、両親が旅行に行って、僕が家で留守番したことがあり、そのときにせっかくの機会だからと作ったのがこの料理だった。そのときは、どんな料理になるのか未知の世界だったが、とにかくも出来た。
すごい料理が出来た。なんかドロッドロで、見た目は最悪。本の写真と全然違う。書いてある通りに作ったはずなのに、何がいけなかったのか。たぶん、片栗粉を大さじ4杯入れたのが原因だろう。だってそう書いてあるんだもん!とにかく見た目がよくないので、目の前のドロドロした物体を片付けるので頭がいっぱいで(捨てるという選択肢がない)味はどうだったかすっかり忘れた。
それから5年。誰か、僕の代わりにあの料理を作ってくれないかなとずっと思ってて、そして今夜!その夢が、僕の嫁さんによって実現するなんて!
嫁さんは、リクエストされたほうが燃えると嬉々として料理してくれた。そして料理が出来た。
僕がさっき散々ドロドロとか言ってイメージを最下層まで落としてしまった今、満を持しての嫁さんの料理だ。見目麗しい見るからにおいしそうな料理だと言いたいところだった。だが、嫁さんが作っても、ドロドロになった。
5年かかってようやくわかった。「これはこういう料理だったんだ。」
今さらだけど、必死に弁解させてください。この料理は、5年前僕が過度に期待をかけすぎたがゆえに、見た目わりー何これーとか散々こき下ろしてしまったに過ぎず、そういえば味は悪くなかったなということを思い出したんです。帰ってきたカーチャンに食べさせたら、おいしいと言ってたしね。得意料理はインスタントラーメンしかなかった僕が料理をしたことも手伝って、料理の見た目の悪さも僕の未熟さからきたものだとすっかり錯覚し、ひどく狼狽した次第なのです。
とにかく、嫁さんには何の落ち度もない!お世辞にも見た目はよくないけど、とてもおいしい料理を作ってもらったのです。
作り方としては、牛肉に塩コショウと酒などで下味をつけて、濃いめの水溶き片栗粉大さじ2杯と片栗粉大さじ2杯を揉みこむ。そして豆板醤を熱し、そこにスープストックを入れ、それで白菜とネギを煮る。野菜を引き上げ器に盛り、野菜の煮汁に牛肉を入れて煮る。牛肉も盛って、最後に花椒をふりかける。
作り方を見ているとこってりしてそうだけど、意外にもさっぱり食べられるのだ。箸が片時も止まらなかった。嫁さんは、材料がすき焼きみたいで、味も似てるから、これを四川風すき焼きと名付けようと言った。
それにしても、なぜあんなに本と違う見た目になったのか・・・。僕がこの料理にかけた過度な期待が見せた幻と、カメラマンの腕が化学反応を起こしたと思っておこう。