最近、拡散という言葉を意識する。
グラスに入っているジュースは容易に運べるが、ひっくり返って拡散してしまうと、片付けるのはとたんに困難になる。
仕事もそうだ。危険な要素や不安定な事項があるものは、拡散する前なら摘み取りやすいが、一度解き放たれてしまうと、驚くほどに汚染が拡大する。今までひとつのところに収まっていたものが、広範囲のコンタミネーションを起こすショック。そうなると、あの平穏な時間と、そのとき行動を起こさなかった自分を悔やむ。覆水盆に返らずとはよく言ったものだ。
ところで、この「よく言ったものだ」の「よく」は、頻繁に使うのよくなのか、よくぞ言ったのよくなのか、どっちだろう。
