絵の本を探す

今日は神保町へ行った。全国でも有数の蔵書を誇るこの地に行けば、何か琴線に触れるお絵描き上達のためのテキストが見つかるであろうという、嫁さんの粋なはからいである。そう、僕が常々絵がうまくなりたいとぶつくさぼやいているのを見かねて提案してくれたのだ。
いろいろ探して、これかなという本にあたった。正直なところ、描いている人があまり上手くないのが気になったのだが、教え方は一番よかったように感じた。それに、決してこの本に載っている絵をそのまま描くわけではないし、描き方さえ教わればいいからこれで十分と思った。そしてさらに、高いお金を出して本を買えば、元をとろうとしていやでも絵を描こうとするから、自分を追い詰めるためにも効果的だったと思う。この本でほんとうに上手くなるという保証は持てないので、本のタイトルは今のところは伏せておく。
だが嫁さんは、本当は絵の描き方が載っている学校の美術の教科書を見つけたかったみたいだが、教科書入れ替えの時期柄か見つけることができなかった。嫁さんは、自分が教科書から知識を得て絵の描き方も勉強したから、それが一番わかりやすい方法だと提案してくれたのであるが、見つからなくて甚だ残念だ。嫁さんは、教科書を大切にしてコツコツと勉強し、それを今の生活や趣味に活用しているという、実に模範的な人なのだ。僕のように、私立に進ませてもらっておきながら浪人するような穀潰しは、反面教師として広辞苑の【穀潰し】の用例に登録されていいほどの愚物である。
古本屋もいろいろ回った中で、絵の描き方の本以外では個人的に『世界犯罪百科全書』という本も気になったが、今日はよしておいた。