家に入れない

時々――主として怖い話とか読んだ夜に――ちゃんとドアのカギをかけたか不安になることがある。ちゃんとかかっているとわかっても、賊とかがブチ破って入ってきやしないかと、不安は絶えない。
だが、今日のハプニングによって、我が家の堅牢性が確認できた。何のことはない、僕が家にカギを忘れて入れなくなっただけなんだけど*1。嫁さんが珍しく残業して僕のほうが早く終わったから、先に帰って家事をしようと思ったが、寒空の下、嫁さんの帰りを待つしかなかった。俺死ね。
まあそれはとにかく、いろいろ血迷いながら家に入る手段を考えた。

・郵便受けに手を突っ込んで、中からカギを開けよう
→そんなんで入られるような家に住みたくないし、試しにちょっと突っ込んでみたら全然届かなかった。
・壁を伝ってベランダに入り、ガラスを破ろう
→そんなんで(ry、それにこの寒いのにガラスを破いたら冷気がガンガン入って嫁さんに(ry
・このアパートは全部カギの構造は一緒だろうから、隣の人にカギを借りよう
→自分に置き換えて、そんなこと言ってきた奴がいたら、少々お待ちくださいと言ったあと、赤い回転灯がついた白黒塗装の車を呼ぶし、そもそもカギの構造が一緒とか言ってる時点で僕の迷走ぶりが相当であることが窺える。

自分の家なのに入れない。冷厳で堅固なドアを前にし、寂漠感と安心感を覚えたのであった。

*1:嫁さんと僕は時間差で家を出る。嫁さんが後から出るから、いつもカギをかけるのは嫁さんなのだ