最近面白かったこと2

なんか今日は気落ちしたから面白い話をしたためよう。
うちの会社は土日は休みなんだけど、以前、嫁さんが仕事で土曜日に出なければならなくなり、僕もなぜか付き添いというか面白そうだからとついていったのだ。僕も若干やり残した仕事があったし、いい機会だからささっと片付けようと思った。
だが正直、あまり気乗りしなかった。誰かに会ったら、いろいろ説明するのが面倒だし、誰にも会わずに済むならそうしたかった。どうしても、人と会う可能性があるところを行かなければならないときは、身を低くしてサササっと忍者のでき損ないのように移動した。
僕は、自動ドアのほうに駆けていった。すると、ドアが開いたと思うや人影が眼前に迫った。しまった!と思ったがもう遅い。心臓が口から飛び出しそうになり、あわやぶつかる寸前だった。
だがその人影の主は、いたって落ち着き払ったようすで、まるで熟練の師範代のように僕のタックルをスッと受け流した。よく見るとその人は、僕らの同期だった。僕らと年は離れていないが、とても落ち着いた人で、嫁さんは「お父さんみたいな人」と呼んでいる。
僕が心臓バックンバックンとなってるよそで、その人は驚いたようすもなく、今日はどうしたのとか普通に世間話を始めた*1
あとで思い出して笑ってしまうのが、このときの僕の狼狽ぶりが、「お父さん」の人の落ち着きぶりに比べてあまりに滑稽で、その人の僕を受け止めたときの対応も、まるでお調子者の主人公のパンチを一歩も動かずスッとよけて、「い、今何が起きたんだ!?」と言われるにこやかな謎の紳士みたいな風情で、とても面白かったのだ。
なんかずいぶん長くなってしまった。

*1:上司とかに会うのが嫌だっただけで、同期なら全然大丈夫