車の運転 リメイク

2012年4月24日に、僕が車を運転した時の恐怖体験が書かれているが、いかんせん恐怖が全然伝わってこないので、僕の危機感のなさにあきれつつもう一度あの体験を振り返ろうと思う。今だったら記事をたたむことだってできるんだぜ。
僕が車で死ぬかと思ったことは、思い出すだけでも2回ある。
まずひとつが、国道沿いの病院から車を出そうとしたときのことだ。ドライバーの方々には言うまでもないことだが、サイドブレーキというのはブレーキペダルを踏んだ状態でないと入れたり解除したりできない(・・・んだよね?)。車を発進させるために、サイドブレーキを解除しようと、ブレーキペダルを踏んだのだ。
ブレーキペダルなんだから、床までベタ踏みなのは当然だ。だが、僕がベタ踏みしたのは、アクセルペダルのほうだったようだ。車が今まで聞いたこともないような恐ろしい唸り声をあげた。5000〜6000回転はしていたんじゃないかと思う。その瞬間のことはほとんど覚えていない。
車は1ミリも動かなかった。サイドブレーキが効いていたおかげだ。今思うと、あれが今までの多くの犠牲の上に出来上がったフェイル・セーフなんだなと感じた。サイドブレーキを開発してくれた人のおかげで僕は今こうして過ごせている。それにしても、いくら何も考えてなかったとはいえ、アクセル・ブレーキという、お箸は右手、茶碗は左手くらい決まりきった動作をなぜ間違えたのか、今でもわからない。
ところでこっそり教えてほしいのだが、アクセルとブレーキはそれぞれどっち足だったかな。そうか、だから僕は車を運転したくないんだな。
もうひとつある。T字路を曲がった時のことだ。後ろから、クラクションが響いた。スピードを緩めてもらってなかったらそのままぶつかったであろうくらいの距離まで車が近づいていた。左右を確認するという当たり前のことすらできなかったという絶望感と失望感と恐怖感が、僕を車の運転席から遠ざけている。