17歳になって間もない9年前のこの日に思ったのは、文明の発達と世界の平和は必ずしも比例しないということだった。僕らもまた、いつ崩れ落ちるともわからぬ燃え盛るビルに取り残されているのだろうか…
あの日のことはいまだに夢を見ていたような気分だし、いまだに実感がわいてない。思えば僕は大学受験で一念発起で浪人するまで寝ながら過ごしていたも同然だった…
あの日をリアルタイムで目撃した身として、あの日のことをどうやって自分の子供に伝えようか。その時の出来事に対して、真剣に向き合い、何かを感じ取らなければならない。目を覚まして、世界と向き合わなくては。僕も紛れもない世界の一員なのだから。