「MRI」
元々頭痛持ちだがここ最近あんまり頭痛が治らないので輪切りにしてもらった。
なんか専用の検診衣的なものを着ないといけないのかと思ったけど、金属はロッカーに入れるだけで普段着のまま機械に乗って大丈夫だった。ジーパンのボタンが金属だったけど大丈夫らしい。
機械のベッドに横たわった。すごい音がするらしいので耳にヘッドホンを装着される。頭を固定するためなのか、レクター博士が護送されるときにつけられてたみたいなヘッドギア的なものを装着される。
ベッドが動く。狭い空間へ入っていく。宇宙船のようだ。ヘッドホンからは軽妙な音楽が流れている。これならリラックスできそうと思ってたら程なくしてガーッとかビーッとかいうものすごい機械音が音楽を容赦なくかき消していく。閉所は苦手ではないですかと二回聞かれた理由がわかった。目の前に何か夜景らしき映像も映っているようなのだがド近眼でほとんど見えない。
終わったかなと思っても何フェーズにも別れて機械音が容赦なく責め立ててくる。実際は15分くらいだったのかもしれないが倍の時間に感じた。
ようやく終わった。これが俺の輪切りかあ、目ん玉もくっきり写ってるわあとしみじみ眺めた。脳腫瘍、くも膜下、脳出血がないかをつぶさに確認するために三度に分けて撮影したらしい。
結果どこにも異常はなかった。慌ただしい年末の一抹の刺激だった。
