息子を学童にお迎えに行くと、そのときに作ったり書いたりしたものを僕に真っ先に見せに来てくれて、それはそれはかわいい。
最近はカービィがすっかりお気に入りで、カービィの絵だったり、クイズを書いていたりしている。
その中で、紙いっぱいにビッシリと字で埋め尽くされた、会話文らしきものが書かれた紙を見せてきた。僕にはよくわからなかったが、カービィのキャラクター達が出てきて、会話している動画が元になっているっぽい。
それを見たママが、僕の議事録のメモみたいだと言った。
たしかに、言われてみるとそうだ。
僕は会社の会議で議事録をとるとき、すべてのやりとりを、一言一句書きとる気概で、ノートいっぱいにとる。
手が疲れても、構わず気合で書き続ける。
書くのが間に合わないときは、単語をDAI語のように、省略して書いて時短したりする。
なんでそんなことをしているのかというと、僕の親父の教えに従っているからだ。
僕がまだ会社に入ったばかりの時にそう言われた。とにかく全部書けと。
あーとかえーとかみたいなあいづちも全部書くんだと。
書き終わったメモはまるで耳なし芳一のようになる。
細かい理由は聞かなかったが、とにかくそういうものだと教わり、これをしていれば親父に一歩でも近づける日が来るかもしれないと思いながら今も続けている。
そして今。息子が生まれ、息子が、紙いっぱいにビッシリと字を書き連ねている。
僕は息子に、そういうふうにやれと教えたことなど、これっぽちもない。なのに息子は自然とそれをやっている。
たまに息子の行動に僕や親類の影を見ることがあるのだが、また謎の遺伝がされたようだ。とにかく紙を字で埋め尽くすという謎の遺伝が。
というかそもそも思い出した。僕もやっていた。お気に入りの動画の会話を文字に書き起こすという行為を。
10年ちょっと前にニコニコ動画で流行っていた、1ミリも知らないアニメに勝手にアフレコするという、いわゆるミリしらシリーズという動画を文字起こししていたんだ。
完全にここまでくると僕の遺伝だと言わざるを得ない。
しかも話を聞いていると、どうやら息子が書いていた文は、参考にしたものはあるものの、内容は自分で考えたものらしい。すると今度はママが、二次創作をよくやっていた私の血だと頭を抱えていた。これを遺伝のなすりつけ合いというらしい。
ところで、やっているうちに何か意味を見出せるかと親父の教えに従ってやっている議事録取りだが、いまだに意味を見出せてない。
きょう、ボイスメモという、録音した内容を自動で文字にしてくれる文明の利器を使ったらあまりに快適すぎて、足元が崩壊する気分になった。お、おれがやっていたこととは。
過去の息子の謎の遺伝はこちら。
息子のこんなところがかわいい 1歳半~2歳2カ月まで - homecomputer’s blog
息子のことば 2020/6/26 - homecomputer’s blog
息子の実際の作品。