息子のことば 2019/5/1

「もしかしてでんわがきた?でんわがおこってたの」

まず事の顛末を記すと、僕ら両親と息子でスーパーに買い物に出かけようとした。しかし息子がお散歩してから行きたいと言い出したので、ママだけ先に買い物に行って、僕と息子だけ軽くお散歩してから合流することにした。しばらくすると先に行ったママから電話が来た。買い物メモがないから買い物できないという連絡だった。そういえば僕が玄関で買い物メモをママから受け取ったんだった。じゃあメモを写メってLINEで送れば…あれ……メモが………ない、ない、ない。確かにメモは僕が持っていた。しかしまったく自分では落とした自覚がない。どこで落とした?なんかポケットのカギを右から左に入れ替えた覚えはあるが、そのときか?

メモがないなら帰るよというママ。いやいや僕の不手際で令和早々我が家の機鋒を折るようなことがあってはならんからなんとかするよとママを懐柔しようとする。とにかく買い物はしていくけど合流しなくていいよとママは言うのでうんわかったととりあえず電話を切る。さあ困った、なくなったメモが手品のようにポケットから出てくると思えないから、きっとどこかで落としたんだろう。自分たちより先に南極点に到着したアムンゼン隊の旗を見たあとのスコット隊のような重い足取りで息子の手を引いて来た道を引き返した。息子は、わぁまたおさんぽ?という感じで嬉しそうだ。

来た道を丹念に探す。風で飛ばされているんじゃないか、誰かが拾ってTwitterとかに上げたりしてないかとか考えながら下を見ていると…散歩道の1/3程度に差し掛かったとき見覚えのある黄色いメモが!まさかと思って拾いあげると、あった!間違いなくママの筆跡で書かれたメモだった。そこから動いた形跡を感じないほど、道の真ん中に落ちていた。春一番のような突風が吹いているような日じゃなくて本当によかった。早速写メってLINEでママに送る。ママは電話で、早く来てねと言ってくれた。足早に息子の手を引いてスーパーに向かう。

で、スーパーでママに合流したら出たのが冒頭の息子の言葉。僕が電話で話している様子を見て、どうも何か怒られているらしいというのを察したらしい(いや怒られていたわけじゃないんですよ。メモ探したのは僕の意志だし、這いつくばってでも見つけてこいなんて言われてないですからね?ホントに)。普段マイペースで無関心なように見える息子だけど、敏感にアンテナを張って周りを観察しているのかなあ。