相次ぐ鉄道事故

一度事故が起きると続くというが・・・

2013年 7月 11日 15:03 JSTカナダの列車脱線事故、運転士のブレーキかけ忘れか
By CHESTER DAWSON、ALISTAIR MACDONALD、BEN DUMMETT CONNECT  カナダ・ケベック州ラックメガンティックで脱線事故を起こした原油輸送列車を運行する企業の親会社レールワールドのエドワード・ブルクハルト会長は10日、運転士は会社で規定されたブレーキ操作手順に従っていなかったとみていると語った。これにより、安全性がきちんと確保されていなかったために列車が勝手に動き出した可能性が新たに指摘されている。列車は6日、脱線し、その後爆発した。
 ブルクハルト氏はラックメガンティックで行った記者会見で、同社では列車を停止する際の手動ブレーキのかけ方について具体的な規定を設けていることを明らかにした。ブルクハルト氏は規定の詳細はすぐには分からないと述べたが、事故当日に乗務していた運転士はその規定を順守していなかったと同社は考えていると述べた。
 ブルクハルト氏は、原油輸送列車について規定されている通りに「手動ブレーキがかけられていたかどうか非常に疑わしい」と述べ、「実際、私はかけられていなかったとみている。そうでなければ、このような事故は起こらなかっただろう」と続けた。
 レールワールドの子会社で事故列車を運行しているモントリオール・メーン・アンド・アトランティック・レールウエー(MM&A)の労働者75人を代表する労働組合ユナイテッド・スティールワーカーズ(USW)は10日、運転士はトム・ハーディング氏であると特定した。ハーディング氏にコメントを求めようとしたが、連絡がつかなかった。
 USWの現地広報担当者、ガイ・ファレル氏は、会社はハーディング氏を「スケープゴート」にしていると述べた。この主張についてブルクハルト氏からはコメントは得られなかった。
 ケベック州警察は事故の犯罪捜査を進めている。警察の広報担当者は、ハーディング氏には会ったことは認めたが、捜査については言及を避けた。
 当局は、今回の事故による死者数が20人に達したと述べ、さらに行方不明の30人も死亡した可能性が高いことを認めた。

http://jp.wsj.com/article/SB10001424127887324195104578598870615209596.html

ポイント不具合が原因か
2013.7.13 23:58

【ベルリン=宮下日出男】パリ南郊エソンヌ県のブレティニシュルオルジュ駅付近で12日に起きた列車脱線事故で、少なくとも6人の死亡が確認された。負傷者は30人で、うち8人は重傷。フランスの日本大使館によると、これまでのところ日本人が死傷者に含まれているとの情報はない。
 仏メディアなどによると、列車は12日午後5時15分(日本時間13日午前0時15分)ごろ、駅手前約200メートルのポイントを通過する際に車両が脱線。全7両のうち一部がそのまま走行して横転するなどし、切り離された残る車両が駅ホームに衝突。一部はホームを越えるなどして大破した。
 列車を運行するフランス国鉄は13日、現場付近を調べた結果、ポイントの部品の一部が外れていたことを明らかにした。この不具合のために脱線した可能性がある。直前の列車は正常に通過していたことから、部品の一部が外れた原因などを引き続き調べている。
 列車はパリ・オステルリッツ駅と中部リモージュを結ぶ都市間特急で乗客は385人。オランド大統領は12日の事故直後に現地を訪問し、遺族に弔意を示すとともに事故原因の究明に全力を挙げる考えを示した。

http://sankei.jp.msn.com/world/news/130714/erp13071400030000-n1.htm

スペイン列車脱線 200人以上死傷
7月25日 21時22分
スペイン北西部の町で24日、高速鉄道が脱線し、200人以上の死傷者が出ていて、現場では今も救出活動が続いています。
警察などでは、制限を大幅に超える速度で走行してカーブを曲がりきれなかった可能性があるとみて調べを進めています。

スペイン北西部の町サンティアゴ・デ・コンポステーラの近郊で、現地時間の24日午後9時前、首都マドリードから北西部のフェロルに向かっていた国鉄高速鉄道が脱線しました。
地元の州政府などによりますと、この事故で少なくとも78人が死亡、140人以上がけがをしました。
けが人の中には外国人も含まれているということですが、現地の日本大使館によりますと、これまでのところ乗客の中に日本人がいたという情報はないということです。
事故現場は、サンティアゴ・デ・コンポステーラの駅から4キロ手前の地点で、複数の車両が線路のカーブに沿うように脱線し、一部の車両は横転して大きく壊れ、ほかの車両に乗り上げている車両もあります。
地元の新聞「エル・パイス」によりますと、現場は制限速度が時速80キロのカーブですが、列車を運転していた運転士が「時速190キロで走っていた」と話したと伝えています。
また、別の新聞「エル・ムンド」は州政府幹部の話として列車は事故当時、時速220キロ出ていたとの見方を示しています。
警察などは制限を大幅に超える速度で走行してカーブを曲がりきれなかった可能性があるとみて詳しく調べています。
現地の日本大使館によりますと、これまでのところ乗客の中に日本人がいたという情報はないということですが、引き続き確認を急いでいます。
今回の事故を受けてスペインのラホイ首相が25日午前中に現地に入り緊急対応に当たっています。
またフアン・カルロス国王も喪に服すため、当面の間、あらゆる公務を中止することを決めるなど、地元で衝撃が広がっています。

人生で最も悲しい日だ
スペインのラホイ首相は、事故の現場を訪れたあと記者会見し、「私の人生で最も悲しい日だ。犠牲者の家族に対し、連帯の気持ちを表したい」と述べ、スペイン全土で3日間の喪に服す考えを示しました。
そして「安否を気遣っている家族のためにも、亡くなられた方々の身元の確認を急いでいる」と述べました。
そのうえで、事故の原因について司法当局と鉄道当局が並行して捜査を進めていることを明らかにしました。

EUのバローゾ委員長が声明
スペインの列車事故を受けてEU=ヨーロッパ連合バローゾ委員長は声明を発表し「今回の事故は多くの死傷者を出しスペインにとって悲劇となった。われわれの連帯と犠牲者の家族への支援を表明したい」としています。

事故現場は
事故が起きた現場は、サンティアゴ・デ・コンポステーラの駅のおよそ4キロ手前です。
5キロ余りにわたって直線が続き、トンネルを抜けた直後の左カーブにさしかかったところで脱線しました。
地元のメディアが事故を調査する当局の話として伝えたところによりますと、現場の制限速度は時速80キロですが、列車はこれを100キロほど上回っていたということで、大幅な速度超過が事故につながった可能性があるという見方を示しています。

専門家は2つの可能性を指摘
各国の鉄道事情に詳しい工学院大学の曽根悟特任教授は、今回の事故に、スペインの鉄道に特有の事情が影響している可能性があると指摘しています。
曽根特任教授は、スペインは高速鉄道と速度の遅い在来線が混在しているとしたうえで、「事故が起きた区間は、長い直線が続いたあとの急カーブで、制限速度は在来線並みだが、高速鉄道と同じ幅のレールが使われている特殊な地域だ。このため運転手が気付かず、速度を落とさないままカーブに入った可能性がある」と指摘しています。
また、特殊な車両が使われていることも、可能性の1つとして指摘しています。
曽根教授によりますと、事故が起きた列車は世界でも他に例のないタイプの列車で、電化区間と電化されていない区間のどちらも走ることができるようディーゼル発電機を積んだ特殊な車両が連結されているということです。
このため「一部の車両だけ重心が高く、前後の車両と重さも異なるため、バランスを崩した可能性が考えられる」と指摘しています。
さらに曽根教授は「スペインの高速鉄道はこの20年ほどの間に急速に発展した。短期間に開発を進めたことが事故の背景にないか調べる必要がある」と指摘しています。
事故を起こしたのはスペイン国鉄の「レンフェ」が運行する高速鉄道で、「アルビア(ALVIA)」と呼ばれる車両です。
首都マドリードと地方都市の間を、最高時速250キロで結ぶ、スペインを代表する高速鉄道の一つで、「レンフェ」の広報によりますと、事故を起こした列車は去年運行を開始したばかりの新型車両です。
客車部分は8両編成で、1等車と2等車合わせて264席あります。
また高速鉄道向けの広いレール幅と、在来線向けの狭いレール幅のどちらでも走行できるように、左右の車輪の間隔を変えられるのが特徴です。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130725/k10013296413000.html