飲み物、振るか振らないか

 この前、千葉に帰省した時、自販機で缶のマックスコーヒーが売られていたので、懐かしいな、昔これをよく飲んでいたなと思いながら、思い出がてらにちょっと買ってみたんですね。
 で、僕の悪い癖なんですが賞味期限直前まで無駄に家に寝かせていて、そろそろ飲まないとなと引っ張り出したんです。
 缶をよく振って、開けました。するとその瞬間、ブシャッ!と勢いよく中身がはぜて、うおっとなったんです。
 缶の飲み物を開ける前は、僕は缶に書かれている表示を見て、振るべきか振らざるべきかの指示に素直に従っています。で、マックスコーヒーは、よく振ってと書いてあった、はずなんです。
 で、開けた後よくよく見たら、軽く振り、少し待ってから、あけてくださいと、ごていねいに、訥々と、書いてあったんです。いや違う、急に現れた。こんな表示は僕が開ける前にはなかった。
 最近よくあるんですよ、なかったはずのものが急に現れることが。情報を拡大解釈して自分の都合のいいように書き換えているだけとか、たんに老化のせいとか、いろんな意見はあると思いますが、いや、今回ばかりは急に現れました。
 ↓過去にも同じようなことがあった
https://homecomputer.hatenadiary.jp/entry/20141206/1417881629

急に現れた表示。缶を開ける前は、「よく振ってからあけてください」と書かれていたが、残念ながら写真に残っていない

 しかしいつからこうなったのだろうか。マックスコーヒーって、めちゃくちゃ甘くて、ミルク分とコーヒーをよく混ぜたほうがいいと思うので、よく振るべきじゃないかと思うんですが。たしかに表示に逆らってよく振ってから待たずに開けた結果、ブシャッとなったわけだ。
 しかしこれは、飲料メーカー側に問題があると思うんですよね。飲み物によって、開ける前に振るか振らないかって、わかりにくくない?と。
 「振らずに開けてください」とか、「静かに振ってください」とか、「よく振ってください」とか。静かに振るっていうのが一番困る。振らないが0、よく振るが5だとして、静かに振るがどこまで許されるのかってならない?2~3ぐらいの気持ちで振っても、これくらいじゃ足りないのかなと振り足していくうちに、規定の振り量を超えちゃってそうじゃない?
 それに、日本語も微妙にフェイントかけてくることない?たまにさ、「強く振ると吹き出すことがあります」とか言ってるのとかない?それって、結局全然振らないほうがいいのか、それとも、多少は振ったほうがいいのか、ってなりません?吹き出すことがありますって、なんでそんな脅されなアカンねん。
 やっぱね、振り度合いを標準化するべきだと思うんですよ。振り具合を数値化してそれを表示するとわかりやすいんじゃないかなと。
 最近僕の会社でも、自分たちがやっている仕事で長いこと手順書が作られてなくて作業者の頭の中にだけある作業を、手順書に起こして標準化しないとと今やっているところでして。当たり前のことなんだけど、後進のためにも必要不可欠なことですよね。
 振り具合の単位はsk(シェイク。通称シャカ)。これを家庭科で習わせ、ISOの標準として飲料に表示する。いや、飲料だけじゃない。ヒゲ剃りローション、ラッカーなど、あらゆる振るものに表示する。そうすることで、起きなくていい悲劇がぐっと減るはずだ。世界が手を取って足並み揃えていくには、必要なことだと思うんですよね。
 ところで久々のマックスコーヒーはうまかったです。昔と違うのは、昔はひと飲みに一気に飲みきっていたのに、2日に分けてちびりちびりと飲んでちょうどよかったこと。