「最近壊した・壊れたもの」

今週のお題
「最近壊した・壊れたもの」

 最近家でいろんなものが壊れてきた。
 まず洗濯機だ。息子が生まれる少し前に買ったドラム式洗濯機が、乾燥機能が使えなくなってしまった。まだ10年足らずしか使っていないのに。息子の少し生まれる前というのは当然と言えば当然で、息子の洗濯物をガンガン洗って乾燥させることを期待して買ったからだ。これがなかったら、息子の幼児期がどうなっていたかわからない。急な汚れ物の出現にも対応してくれた。日立のドラム式洗濯機ビッグドラム、本当に感謝している。
 しかし寿命が短いのはドラム式洗濯機の宿命らしく、縦型と違ってドアを密閉しなければならず、ドアのパッキンが劣化すると密閉度が下がり、どうしても洗濯乾燥機能が落ちてしまうようだ。乾燥機能が機能しなくなり、ただ熱湯を混ぜただけのホカホカの湿った洗濯物が出来上がるようになってしまった。
 それからは洗濯機能しか使わなくなった。これでさぞ困るかと思っていたら、外に干したり、浴室に衣類乾燥除湿器*1をかけて干したりしてなんとかもちこたえた。
 それでしばらくもっていたので、もしかして乾燥機能いらなくない?ということになって、ドラム式より洗浄力が高く、衣類にも優しい縦型洗濯機に切り替える───というより回帰する───ことにした。ずんぐりしていたドラム式よりスリムになり、圧迫感がなくて良い。
 縦型がドラム式より洗浄力が高く衣類にも優しいというのは、何が違うのかというと、ずばり使う水の量の違いだ。ドラム式は少ない水量で洗濯物を洗えるように、重力を使って洗濯物を上から下に叩き落して汚れを落とす。水源が日本よりも乏しい欧米で生まれたからこその方式だ。だからその分、衣類への負荷が大きく、ゴワついてしまう。
 縦型は豊富な水を使い、洗濯物をかき混ぜてこすり合わせて汚れを落とすので、水に汚れが移り、衣類への負荷も少ない。もちろん、その分水道代はかかるだろう。次の検針を震えて待っている。
 昔から慣れ親しんだ縦型洗濯機で、ママが実家を思い出してホームシックにかかっていた。令和の世の縦型洗濯機はどれほどハイテクなのか?まさか洗濯が終わると自分で洗濯物を畳んでくれたりするのか?と思っていたが、意外にも昔からあるものと変わらない。よくよく考えたら、乾燥機能がついてないんだから、まだ濡れてる洗濯物を畳まれても困るだろうが。だがWi-Fiでアプリと連携出来たりするあたり十分高性能だ。それに、前のドラム式にもなかった、洗剤自動投入機能がついている。しかしこれは、なんか怖いので、今のところまだ使っていない。
 洗濯が終わると、ピーッ、ピーッ、と武骨なブザー音でお知らせされた。これがシャレオツな最新のドラム式だったら、アマリリスとかが流れてくるのかな。前いたドラム式はメロディでお知らせしてくれたんだけどな。
 仕上がった洗濯物を取り出すと、ドラム式のときより明らかに感触が柔らかく感じたのだが、硬度計で測るか、洗濯物に聞いてみないことには本当のことはわからない。
 次に壊れて困ったのは、エアコン・・・・・の配管だ。
 会社の夏休みが始まった初日、「なんか水漏れしてない?」と気付いてしまったのが悲劇の始まりだ。
 水漏れの元凶を調べると、エアコンと屋外とつなぐ配管から水漏れしていることに気付いた。外のドレンホースから排水されているし、エアコン自体は動いているので、シンプルに、部屋の中の配管に問題があるだけだと思うが、水漏れは困る。
 そこでママが、普請をしてくれた。壁伝いに水が流れているので、壁にガムテープでレールを作り、そこに水が流れ落ちるようにし、その先にコップを設置したのだ。ママ曰くピタゴラ装置の完成だ。たびたびママはEテレで得た知識を実生活に生かすが、とうとうピタゴラ装置を設置するまでにいたった。
 それでなんとか修理業者が来るまでもちこたえているが、なんでこんなことをする羽目になっているのかとママが大きな徒労感に襲われている。
 
 壊れないものは、お客からすると非常にありがたいものだ。だが壊れずずっと同じものを使い続けられると企業としては商売あがったりで、何かってぇと買い替えをさせようとしてくる。
 縦型洗濯機はパナソニックのを買ったんだけど、パナからすると、ドラム式を買ってほしいんだろうね。縦型を買った僕らは、パナからすると、「たっ、縦型!?!?!?」という感じだろうね。終了時のブザー音とか、ハイハイ貧乏な縦型ユーザーはこんなもんで十分でしょという感じがするよね。
 話は全然変わってくるけど、これ1回買ったらしばらく買わなくていい物とかない?そういうの見ると、企業大丈夫?やってける?ってなるんだよね。
 たとえば、シャー芯シャープペンシルの芯ね。あれ値段の割にすごい量入ってない?すごい筆まめな人じゃなければ、1つ使い切るのに5年くらい平気でかかりそうなんだけど、コスパが良すぎて心配になる。かといってシャーペンがそこまで壊れやすいかっていうと、意外ともつ。いや平気でもつ。今僕が使ってるやつとかたぶん10年以上前に買ったやつなのに平気で使えてるし。
 あと、爪楊枝。全然減んないんだけど、1パック使い切るのいつまでかかるんだろ。食べ終わった後、シーシー、チョッチョッといわせながらおじさんが使ったり、なんならそのまま爪楊枝くわえながらおじさんが練り歩く絵とか古い漫画とかで見る気がするんだけど、現代は糸ようじとか便利なものが出てきたし、あんま人前で爪楊枝使うのは衛生上ためらわれる気がするからますます使われない気がするんだよね。
 こう、スキマの汚れとかとるときとか、スポット的に使うことはあるんだけど、ご家庭で一度に大量に使うシチュエーションはなかなかないよね。やっぱ、飲食店とかには需要があるのかな?でもこないだ、アホ客が爪楊枝ロシアンルーレットとかいって口に入れた爪楊枝をもとの容器に戻したりしてたから、爪楊枝もテーブルに置かれなくなっちゃうのかと思うと、アホ客は、貴重な食いぶちを潰された爪楊枝メーカーから莫大な損害賠償が請求されることは想像に難くない。
 あと壊れないものというと、任天堂のゲーム機。いや、頑丈すぎる。こないだ、たぶん10年近くぶりにWiiを箱から出したんだけど、いやもう全然、昨日から使っていたかのように平気で動いたからね。息子がなぜか、Wiiでインターネットをやりたいって言ってきて、サポートが終わってるからできないよと言ったんだが、任天堂はサポートを終わらせることで次のハードに移行させようとしてくるんだが、なんせハードが頑丈すぎる。
 Wiiも、ビーンもうダメと言って完全にブラックアウトしてくれたら息子もあきらめてくれるのに、全然バリバリ現役に動いてくれちゃうから困ったもんだ。
 しかし、去年買ったばかりのはずのSwitchは、既にソフトの読み取り部分の接触が怪しくて、データの保存が危ぶまれている。なので任天堂は永久に壊れないSwitchを開発したほうがいいと思うのでよろしく頼みます。

*1:これは新居に引っ越すとき、もしかしたら必要になるかもしれないというママの英断で買ったのだが、これが名采配で、これがないと服の乾燥はままならなかった