息子初めての自分のパソコン

 ママが、息子にとって初めての自分のパソコンを買ってくれた。
 ことの発端は、ママの実家に帰った時だ。
 ママの弟さんが、小学生であるご自身のお子さん(ママにとっての甥っ子)2人にパソコンを買ったと言っていた。プログラミングの習い事をしてて、そのために買ったのだそうだ。
 うちも息子がMinecraftが好きだし、パソコンを買うのもありなのかとなんとなく考えつつも小学生にはまだ早いのかなと二の足を踏んでいたが、それを聞いて、小さいうちからパソコンに慣れ親しむのは息子にとって有益だろうということで、息子に自分のパソコンを買う方向に踏ん切りがついた。
 あれこれ機能をつけるつもりはなく、Minecraftさえできればとりあえずいいだろうということでパソコンを探した。ごめん、探してくれたのはママだけだ。僕が選んだらとんでもないことになりそうだったし。
 息子はすでにSwitchでMinecraftを楽しんでいるが、SwitchでできるMinecraftは「統合版」と言われるもので、いろんなプラットフォームに対応している最も間口が広いものなのだが、息子がやりたがっている、Minecraft世界でリアルな鉄道路線を建築できる改造パッチが、パソコンでしかできない「Java版」にしか対応していないようなのだ。改造パッチは「MOD」と呼ばれていて、リアルな鉄道を作れるのは「Real Train Mod」、通称「RTM」というMODなんだそうで、息子はそれを使った動画をうらやましそうに見ていた。
 もうひとつ、Switchのソフトの接触がいまひとつよくないようで、下手するとデータ消失しかねないということもあり、早めに切り替えたほうがいいという事情もあった。
 パソコン購入に至るまではいろいろ障壁があった。
 まず、パソコンの優先順位は、息子には申し訳ないが低かった。洗濯機と、息子の自転車のほうが優先度が高かった。それらを買わないことには前に進めなかった。
 というわけでなんとかこれらを買った。いよいよパソコン選びだ。
 しかしところがなんとこれが、意外にも値段がする。Minecraftはプレイをするにはまあまあな性能が要求されるようで、それを満たそうとするとそこそこなものを買わないといけない。
 予算オーバーだったのだが、何かのときのためにとっておいた親戚からの息子への臨時収入(お年玉など)を使うときがきた。
 いろいろな候補はあったが、最終的にマウスコンピューターの「G-Tune」というノートパソコンに落ち着いた。何度も言うが、僕は何もやっていない。選んでくれたのはママだ。僕がやったら、部屋を半分占領するようなバカデカデスクトップを買いかねない。実際、僕がわけもわからず選んだデスクトップが、想像以上にデカくてビビった前科がある。
 そういうわけで無事に息子のノートパソコンが届いた。息子のものなので、ちゃんと息子の口座から落としたが、一部はママの口座からの補助もあった。そういうところをしっかりするところがママの本当に偉いところだと思う。
 ゲーム機と違って買えばすぐにプレイできるものではなく、アカウント作成とかものすごく面倒な手続きを踏まないとならない。だがそれらも全部ママがやってくれた。一言で済ませるのが申し訳ないくらい、ものすごく面倒くさい手続きをやってくれた。
 正直、この記事を書くのはあまり気が進まなかった。というのは本当自慢じゃないが僕は何もやっていないので。何度も言います、僕は何もやってません。オリックス・バファローズが日本一になったときのテロップのフォントでデカデカと「僕は何もやってません」と書きたいくらい、何もやってません。

令和と思えない味わいに当時皆が爆笑した

 そんなこんなで、息子のパソコンで、Minecraftができるようになった!じゃない、ママがしてくれた!
 さっそく息子はプレイし、1日目にして、いや始めてものの1時間程度で、家を建築してしまった。順応性高すぎるだろ。息子が操作に慣れてきたら、次はRTMの導入だ。